体高血圧症

体高血圧によって何らかの問題が起きている状態を体高血圧症と呼びます。
体高血圧とは、いわゆる高血圧のことで、持続的に血圧が上昇した状態のことです。

 

症状

血圧の上昇が大きく影響する臓器は標的臓器と呼ばれ、眼・腎臓・脳・心臓などが含まれます。
慢性的に持続する血圧の上昇では、標的臓器に障害を及ぼし、標的臓器ごとに以下のような症状を示す場合があります。
・眼
網膜浮腫、網膜下出血、網膜剥離などの高血圧性脈絡膜網膜症が起きます。
視覚にかかわる網膜が障害されることで視覚の障害や消失(いわゆる失明)が起き、物を目で追わない、歩くと物にぶつかる、あまり歩かなくなる、といった症状が認められます。
・腎臓
糸球体や尿細管が障害され、慢性腎臓病が発症・進行します。
同時に蛋白尿が認められることもあります。
慢性腎臓病と同じで、元気・食欲の低下、嘔吐、痙攣発作、多飲・多尿といった症状が認められます
・脳
脳が障害を受けるために神経の働きに異常が生じ、痙攣発作、運動失調(うまく体が動かせなくなること)、眼振(眼が上下や左右に揺れること)、虚脱(力が抜けて倒れたままになること)といった症状が認められます。
・心臓
高血圧は心臓の筋肉に負担をかけ、左心室の筋肉が大きくなる左室肥大を引き起こし、心不全を発症することもあります。
その際は、呼吸促拍(呼吸が荒いこと)や運動不耐性(運動を嫌がる、動きが少なくなること)といった症状が認められます。

 

原因

原因は、慢性腎臓病急性腎障害、副腎皮質機能亢進症、糖尿病、肥満、原発性アルドステロン血症、褐色細胞腫、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、特発性、一部の薬剤などがあります。

 

診断

血圧測定で持続的な高血圧を認め、その他各種検査で高血圧によって上記の症状が引き起こされたと判断された場合に体高血圧症と診断されます。
上記のように原因には様々なものがあるので、全身の検査による原因の精査が推奨されます。
血圧は興奮や不安によっても生理的に上昇するため、動物がある程度リラックスできている状態で測定することが重要で、緊急的な病態がない場合は、日を空けた数回の血圧測定の結果をもとに総合的に判断する必要があります。

 

治療

緊急的な病態が存在する場合は、入院下で積極的な降圧治療を行います。
そうでない場合は、内服薬による通常の降圧治療(RAAS阻害薬、降圧薬)を行います。
高血圧の原因となる基礎疾患が存在する場合は降圧治療の効果が十分に得られないことが多いので、体高血圧症の治療において基礎疾患の治療は非常に重要となります

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