蛋白尿 / ネフローゼ症候群

尿中には正常でも若干量の蛋白質が存在していますが、様々な原因によってその蛋白質が増加してしまう場合があります。
その状態の尿を蛋白尿と呼びます。
血液中の蛋白が低下する(低蛋白血症)ほど尿に蛋白が出てしまう場合があり、この時は重篤な症状を引き起こします。この状態をネフローゼ症候群と呼びます。

 

症状

蛋白尿だけで特徴的な症状を示すことは稀で、その原因となる異常や疾患によって症状は異なります。
そのため、別の症状から原因の診断がついたとしても尿検査をしなければ蛋白尿を見つける事ができません。
長期間に及び蛋白尿が改善しない場合、慢性腎臓病が発症・進行することがありますので、原因となる異常や疾患の診断がついた際は、蛋白尿が出ていないかを確認することが重要です。

ネフローゼ症候群では、全身の浮腫、胸水(呼吸が荒くなる)、腹水(お腹が膨らみます)、血栓症(脳梗塞や心筋梗塞の原因。血栓が
詰まる血管によって様々な症状が出ます)といった症状が認められます。

 

原因

原因は、発熱、激しい運動、腎疾患(主に糸球体疾患、腎アミロイドーシス)、炎症、感染症、腫瘍尿石症、過粘稠度症候群、自己免疫性疾患、高血圧、副腎皮質機能亢進症、糖尿病、高脂血症、先端巨大症、甲状腺機能亢進症、一部の薬剤などがあります。

 

診断

尿検査で尿蛋白クレアチニン比(UPC)の高値を確認することで診断されます。
同時に低蛋白血症と上記の症状が認められた場合にネフローゼ症候群と診断されます。
上記のように原因には様々なものがあるので、全身の検査による原因の精査が推奨されます。
また原因の中には生理的なものや一時的なものがあるので、持続的に蛋白尿が認められるかが診断や治療を行う上で重要となります。

 

治療

原因となる異常や疾患によって治療は異なります。
比較的頻度の多い原因に高血圧や腎疾患があります。
高血圧では、降圧療法(RAAS阻害薬、降圧薬)を行います。(詳細は『体高血圧症』をご参照ください)
腎疾患では、一般的な慢性腎臓病の治療(詳細は『慢性腎臓病』をご参照ください)に加えて、主にRAAS阻害薬で治療を行い、自己免疫性の腎疾患だった場合は免疫抑制療法も行います。
ネフローゼ症候群では、状態に応じて輸液療法、降圧療法、免疫抑制療法、利尿薬、抗血栓症薬などによって治療を行います。

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